モルタル外壁のメリット・デメリット
水とセメント、砂を混ぜ合わせた「モルタル外壁」。
最近の新築一戸建ての外壁は「窯業系サイディング」が主流となっており、モルタル外壁の採用は少なくなってきました。
今回は、1990年代以前の一戸建ての外壁に広く採用され、当時のトレンドだったモルタル外壁のメリットとデメリットについて解説します。
モルタル外壁のメリット
モルタル外壁のメリットは以下の通りです。
●意匠性に優れている
モルタル壁は意匠性に優れており、仕上げ方も様々。
職人の手作業によって施工するため、味わい深いデザインにすることができます。
●外壁表面が熱くなりにくい
モルタルは金属系の素材ではないため、熱を持ちにくい性質があります。
金属系の外壁に比べ、夏の室温が上昇しにくいため快適に過ごすことができます。
さらに、モルタル外壁に「遮熱塗料」や「断熱塗料」を使用すると、より室温の上昇防止に効果があります。
●コーキング補修が不要
外壁の目地やコーキングの耐用年数は10年ほどと言われていますが、目地のないモルタル外壁はコーキングメンテナンスが不要。
コストや手間が省けるのは大きなメリットと言えるでしょう。
●耐火性が高い
モルタル外壁は耐火性が高く、建築基準法でも不燃材料として認められています。
災害大国と言われる日本でモルタル外壁が主流となった理由は、この高い耐火性であると言われています。
モルタル外壁のデメリット
一方で、モルタル外壁には以下のようなデメリットもあります。
●ヒビが発生しやすい
外壁に継ぎ目がないため、揺れに追従できずヒビ割れが起きやすいのがデメリット。
ヒビ割れ部分から雨水が侵入すると、外壁の劣化と腐食の原因となります。
●汚れがたまりやすい
モルタル外壁には凹凸があり、そこに汚れや雨水が溜まりやすくなります。
放置しておくとカビやコケの発生につながるため、日常的なセルフメンテナンスが必要です。
●防水性が低い
モルタル外壁はセメントを主原料としているため、水を吸収しやすく、防水機能が低いと言えます。
ヒビ割れも発生しやすいため、雨の影響を受ける外壁表面には仕上げ材や防水塗装を施すなどして、防水機能を確保しなくてはいけません。
モルタル外壁の家にお住まいの方は、定期的に外壁の状態をチェックすることが大切。
日頃のお手入れを心掛け、ヒビ割れなどがあれば放置せず早めの修繕を行いましょう。
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